以前このブログでも紹介した新しい本屋のスタイル「シェア型書店」
棚を借りて、そこに自分が選書した、もしくは制作した本を置いて販売できる。
小さいリスクで本屋さんとして自分のお店を持てる、発信できるスタイルに「こんなお店、沖縄にもできないかなあ」と思ってました。
そんな僕の願いが届いたのか、沖縄にもついに『シェア型書店』が誕生しました。
それが大宜味村にある『山ブックス』さんです。
2023年の10月30日にオープンしたということで、ずっと行ってみたかったのですが大宜味村はなかなか遠くて。
正月休みを利用して、行ってきました。
いやあ、とても素敵な場所でした。
山ブックスがあるのは沖縄県大宜味村の廃校、旧喜如嘉小学校を利用した喜如嘉翔学校という複合施設。
多少カスタマイズしてますが、外観は小学校のまま。
懐かしい学校の廊下をずっと歩いていくと、
ありました。山ブックス。
店内は両サイドに本棚と、真ん中にテーブルというシンプルな内装。
ただ、学校の建物をそのまま活用しているのもあって学校の図書館のような雰囲気。なんだか懐かしい。
こちらの書店は、共同書店と古本店のハイブリッド。
入り口から入って左側が棚主さん達が本を販売する共同書店の棚です。
すでに多くの棚主が思い思いの本を販売してます。
置かれている本にも棚主さんの個性があらわれていて、棚全体がアンソロジーみたいで楽しい。
店主さんにお話を聞くと、棚主さんは沖縄県北部の方が多いが、県南部の方や県外は東京、大阪の方もいるとのこと。
反対側の棚は店が販売している古本がずらり。
今は廃校となった図書館に残された本を回収して無料配布しているそう。
これも素晴らしい試み。
そういえば店内にも、元々学校だった名残りがちらほら。
真ん中に置かれていたテーブルの上には以前使われていたであろう、読書カード立てが。
本を購入した人に栞代わりとして、読書カードをプレゼントということで本を買ってカードもゲットしてきました。
手帳好き、文房具好きには、こういうのがグッとくるんですよね。
小学生の頃、本が大好きで図書館通い詰めて、読書カードいっぱいにしたなあ。懐かしい。
他にも1人1文リレー小説なんてのも。
大人の整った字や子どもの拙い字がごちゃまぜのノート。
さまざまな人が1文ずつ書いていって、物語が紡がれていくのは読んでいて、面白かった。
自分も1文書こうかと思ったけど、勇気が出なかったのでまた今度。
と、気づけばまたこの遠い本屋さんに来ることを心の中で決めていた。
ただの面白い試みをする本屋というだけでなく、本を中心に本好きと繋がれるコミュニティとして広がっていきそうで。
東京で見たオシャレなシェア型書店とは違うけど、素朴で落ち着いていて、どこか懐かしくて、でもこれからの可能性に満ち満ちた場所でした。
少し、いやかなり遠いけど是非一度足を運んでみてほしい本屋です。
さて、棚主として本を並べるなら、どんな本がいいか選書しないと。