日本男子ダブルス64年ぶりの金メダル🥇
混合ダブルス銀メダル🥈
女子ダブルスと女子シングルスで銅メダル🥉
と、日本卓球界にとって素晴らしい結果だった世界卓球2025。
気になる試合がありすぎて、毎晩夜更かしで大変でしたが、いざ終わるとなると少し寂しいですね。
そこで今回は様々なドラマがあった世界卓球2025の個人的ハイライトを振り返り!
男子シングルス3回戦で張本vs戸上の日本勢対決
3回戦で早すぎる日本勢対決。
今大会は中国のいないブロックに入れた張本選手がメダルを狙えるかと期待していたのですが、戸上選手に1−4で敗退。
相性もあるとは思いますが、ちょっと張本選手の勝ちの目が見えないくらい戸上選手のプレーの一つ一つがキレキレでしたね。
しかし、過去にも張本選手には勝つけど、対外選手にはポロッと負けることが多かった戸上選手。
そのことから、勝利後のインタビューでも次の試合に向けて笑顔はありませんでしたね。相当なプレッシャーがあったんではないでしょうか。
張本選手も今までの対戦と比較しても、かなり厳しい戦いでしたね。
どちらが勝ってもしんどい試合でした。
男子シングルス戸上隼輔、ベスト8
「張本にだけ強くて、海外選手には勝てない」
そんな今までの戸上選手のイメージを払拭したであろう、4回戦のヨルジッチ戦。
張本選手が東京五輪で負けている程の強敵で、正直勝てるのか?と穿った目で見てましたが、なんとフルゲームの末、勝利!
相手のサービスミスなどラッキーな部分もありましたが、相手にリードを許してもマッチポイントを握られても、しっかり対応して勝ち切りました!
おそらく今までの戸上選手なら、追い込まれたところで負けていたのではないでしょうか。
海外での修行に上田仁コーチの成果が出ていて、あの素晴らしいプレーが張本戦だけではないことを証明したと思います。
戸上選手、疑ってすみませんでした。
メダル決定戦では、スウェーデンのモーレゴードに敗れましたが、今後に期待しかないプレーでした。
張本だけでなく、戸上との2大エースとして日本を引っ張っていく日も近い?
男子ダブルス、64年ぶりの金メダル獲得
シングルスの勢いそのままに迎えた男子ダブルスではなんと台湾ペアにフルゲームで勝ち、64年ぶりの金メダルを獲得!
相手の台湾ペアは中国ペア2組とルブラン兄弟を破っての決勝進出だったので、正直1−2になった時は厳しいかと思いましたが、見事な逆転勝利でした。
プレーも素晴らしかったなあ。変に打ち急いでミスなどもなく、相手の隙を上手くついたプレーなどが光りましたね。
ってか64年ぶりって。水谷も森薗もなし得なかった優勝。素晴らしかったです。
森薗コーチが感極まっているのを見て、見ているこちらもグッときました。
女子シングルス、準々決勝のカードが日本対中国に
メダル決定戦となる準々決勝の対戦カードが、
- 早田ひなvs陳幸同
- 大藤沙月vs孫穎莎
- 伊藤美誠vs王芸迪
- 張本美和vs王曼昱
の日中対決に。いやいや、団体戦じゃん!
卓球は中国の圧倒的な一強。これは男子も女子も変わりません。
ですが、女子に関しては中国の背後に迫り、二番手として存在感を示すところまで来ているんだと改めて感じました。
女子シングルス伊藤美誠、銅メダル獲得
中国と日本の直接対決は1勝3敗と中国に軍配。
早田ひな対陳幸同が一番可能性があると思っていたけど、やっぱり強かったなあ。つけいる隙がありませんでしたね。
そして、これまでの戦績的に一番可能性が低いと思っていた伊藤美誠が王芸迪に勝利して、自身初の世界卓球でのメダルを獲得しました!
ツッツキを巧みに使って、完全に主導権を握っていましたね。大魔王復活!と言っていい見事な試合展開でした。
パリ五輪の選考で疲弊して、一時は引退してしまうのではないか?!と思われましたが、見事なカムバック。素晴らしかったです。
これで今の黄金世代(平野、早田、伊藤)の全員がメダリストに。すごいなあ。
混合ダブルス、大藤吉村の大吉ペア銀メダル獲得
もしかしたら、一番最強中国に迫っていたのはこの試合では?!
惜しくも敗れましたが、世界卓球2連覇&パリ五輪金メダリストの王楚欽/孫穎莎ペアにあと一歩のところまで迫った吉村真晴/大藤沙月の大吉ペア。
混合ダブルスは男子の球を女子が受けるのでローテの影響をかなり受けますが、大藤のそんなのものともしない強力な両ハンドは見ていて、かなり滾りましたね。
吉村選手のサーブと居合い斬りのようなバックハンドドライブも凄かった。
世界大会の決勝、しかも中国のトップ選手が甘いレシーブを返すということは、相当上手いサーブなんでしょうね。すごすぎる。
そして、どちらでもサーブで崩して3球目を決められるというパターンが完全に出来上がってましたね。
本当に強くて、「これはイケる!」とテレビの前で鼻息荒くしてました。
でも、ここ1本を取り切る中国ペアの地力が凄かった。やっぱり世界卓球2連覇&パリ五輪金メダリストは伊達じゃない。
にしても、この1年の大藤選手の世界ランクの駆け上がり方が半端ないですね。シングルスも凄かったし。
男子シングルス準決勝、カルデラノがフルゲームの末、梁靖崑に勝利
フルゲーム男、梁靖崑との激戦を制し、カルデラノが決勝進出!
4ゲーム目まではカルデラノ圧勝ムードだったんですけどね。なんなんでしょう、梁靖崑のあの追い込まれてからの粘りは。
最終ゲームも劇的というか、0-3とリードされてからの10連続ポイントで10-3でマッチポイント。
それから6連続失点で10-9になった時はヒヤヒヤしましたが、最後しっかり勝ち切りましたね。
勝ちきるカルデラノも凄いですが、あそこまで追い上げる梁靖崑もどんなメンタルしてんだろう(笑)
梁靖崑を振り切って、南米勢初の決勝進出!間違いなく歴史に残るプレーでした。
男子シングルス、王楚欽が初優勝。中国卓球界初のサウスポー世界チャンピオンに
1ヶ月前のワールドカップの再戦。
個人的にはカルデラノの優勝でワルドナー以来の大満貫にリーチをかけてほしいと思いましたが、王楚欽が強すぎましたね。
前回の敗戦を活かして王楚欽は中後陣のラリー戦に付き合わず、前陣で常に主導権を握っていました。
1ゲーム目をカルデラノが取っていたら、また違った展開もあったかもしれないけど、乗り切れないままゲームが進んでいった感じでしたね。
そして、左の世界チャンピオンがいないと言われていた中国で、ついに初の左のチャンピオンが誕生!
パリ五輪でのラケット破壊や今大会のラバー剥がれなどの不運に見舞われながらも、王楚欽がついに中国卓球界の歴史を変えました!
というわけで、結果だけ見ると男子ダブルス以外は全て中国が優勝といういつも通りの結果にはなりましたが、男子ダブルスが食い込んだのが嬉しいですね。
女子卓球と比べて、日本の男子卓球界は水谷選手引退以降心配されていましたが、今回の世界卓球の結果は今後の日本男子卓球界に希望をくれたんじゃないでしょうか。
あとは、仲間の偉業を称えつつも、悔しそうな張本選手が印象的でした。
10代の頃から日本のエースとして、男子卓球界を牽引してきた張本選手。プレッシャーもすごかったと思います。
仲間が頼れるようになってきたのは嬉しいですが、やはり彼自身が活躍する姿が見たい。
努力したからといって勝てるほど甘い世界ではないと思いますが、どこかで彼の努力が報われてほしいですね。