俺が大好きだった頃のフリースタイルダンジョンはもう無くなった。

フリースタイルダンジョンSEASON5 REC6。

視聴者投票で選ばれたミステリオが今までの流れから一転、輪入道、裂固、FORKを倒し4thバトルまで進む快挙。

だけど、番組をもう3年近く見てきた一視聴者として、この結果は非常に残念でならない。

もう俺が大好きだった頃のフリースタイルダンジョンはもう無くなったんだなぁと実感した。

ただ番組の延命のために、かっこいいラッパー達が摩耗されていくのが残念で仕方がない。

そう強く感じた、今回のRecでした。




Rー指定とCHICOCARILITOで知ったラップの格好良さ

たしかフリースタイルダンジョンにハマるきっかけになったのは2ndseasonのR-指定対スナフキン戦。

調子よさそうなキレキレのラップをしていたDOTAMA、T-PABLOW、CHICOCARILITOの3人を撃破し、

「いよいよ、これは誰にも止められないんじゃないか?」

そう思ってたスナフキンを一撃クリティカルしたR-指定がカッコよすぎて、今までながら見だったのが毎週の楽しみになった。

 

そして完全にドはまりしたきっかけが、最初のモンスターズウォーのTEAM R-指定対TEAM CHICOCARILITOのROUND3。

ビートは確かanarchyの「energy drink」

同じビートに様々な乗せ方があって、あのバトルを境に完全にMCバトル、フリースタイルダンジョンの虜になった。

ラップのことなんか何も知らないド素人な俺でも分かる、フロウの気持ちよさや高度な韻の数々。

その多彩さにどんどん惹かれていって、バトルのビートにかっこいいものがあったら曲名チェックして音源聞いて、さらにハマって。

曲を聞き込むようになると、サンプリングの意味が分かってきて、見た目や生き方はアウトローな感じなのに、やっていることはすごく詩的で文学的な高度な言葉の芸術のオンパレード。

あの頃はマジで毎週火曜日が楽しみで仕方なかった。

漢akaGAMIやT-PABLOWに見る信念のあるワルのかっこよさ

ラップのテクニカルな部分がおぼろげながらに分かってくると、今まで喋ってるだけのように見えるラップの格好良さも分かってきた。

「どの口がモノを言うか」を見事に体現していたリアルHIPHOP、漢akaGAMI。

R-指定のような分かりやすいスキルとはちがった凄みというか吐く言葉のひとつひとつがカッコイイ。

 

そしてスキルもさることながら、信念もありRECごとに成長を見せていくT-PABLOW。

グラップラー刃牙の地下闘技場ではないけれど、普段なら絶対にお目にかかれないようなヤバい現場を覗いているようなヒリヒリ感。

己が信念と信念がぶつかり合うような魂のバトル、言葉と音を巧みに使った高度な芸術があってどんなバトルも面白かった。

もちろん、DOTAMAの切れ味鋭いディスやサイプレス上野のユーモラスなラップも見ていて楽しい。

ポケモンの相性ではないけど、それぞれのスタイルがあって噛み合ったり噛み合わなかったり、そういう戦略的な要素が生まれてくるのも魅力のひとつだった。

強い個の集団、2代目モンスター誕生。

「初代に比べて絵面が地味だ」とか「初代より無理ゲーだ」とか色々な意見がありながら始まった二代目モンスターの立ちはだかるフリースタイルダンジョン。

たしかに初代と比べてキャラ立ちしているかと言われればちょっと微妙だけど、それでもやっぱりラッパーとしてかっこよかった。

誰かが初代モンスターは「1つの目標に向けてチームで戦う仲間」だけど2代目は「金で雇われた傭兵集団」と表現してて、言い得て妙だなあと思った。

仲間には仲間の、傭兵集団には傭兵集団の良さがある。別にどちらが良い悪いかという話じゃなくて、単なる違いの話。

何なら個人的には各々が一人で立って独立する強い個が集まった傭兵集団は初代よりもカッコいいと思った。

残念ながらLick-G、ニガリに立て続けに100万をとられてしまったけど、それでもラップ自体の格好良さや面白さというのは根底にあって、

そのあと、初代と2代目との闘い、SIMONJAPと般若のバトルを生んだ『Battle OF Champion』といい感じにまた盛りあがってきていた。

なのに、前回の「THE BATTLE OF SUPER ROOKIE」や今回の「Road to Dungeon」など、また何とも言えない企画が続いてきたところに今回のバトル。

これ見て「ラップってカッコいい!HIPHOPってかっこいい!」と思う人いる?

さて、本題のミステリオ戦。

正直、見たのは今回が初めてなので彼のスタイルに関しては断言できないけど、ただ今回の放送で見てる限り面白くはなかったし、カッコ良くもなかった。

ずっとモヤモヤ感じていた気持ちを見事に言語化してくれたツイートがあったのでご紹介。

まさしくその通りだと思った。

彼のラッパーとしての在り方について「変えた方がいい」なんていうつもりはない。

ただ番組が、審査員が、「面白ければいい」とカッコいいラップをしているラッパーを差し置いて評価したことが残念だった。

個人的な好みの話になるが、俺は「じょう」があまり好きじゃない。正直何であんなに人気なのか以前からよく分からない。

でも、共感はできないけど理解はできる。バトルに特化しているとはいっても、根底には音楽としてのラップがあって、その上に成り立っていると言えるからだ。

ただ、ミステリオに関してはギャグ「ラップ」ではなくギャグにしか感じない。しかも寒い方の。

Lilyさんが「『安っぽいyoutuber』っぽさが魅力」と仰ってたが、いくら何でもそれはないんじゃないかと思ってしまった。

あの、あらびき感が面白いと言っても「面白ければ何でもいい」それを正義としたら信念貫いてラップしてる男達の思いはどこに行くのか。

それを「HIPHOPを盛り上げる」とここまで先陣切ってやってきたフリースタイルダンジョンがやるのか。

たしかに今までの流れから来たらウケるのかもしれないけど、にゃんこスターがメインストリームを行ったら終わりでしょう。

多分、初めて見たMCバトルがこれだったら俺はここまでハマってなかったなぁと思う。

というか、多分金輪際見ない。

「これの何が面白いの?」って思ってたと思う。

以前、初代と晋平太戦の時にこんなツイートがありましたが、今のダンジョンはこの状態より酷い気がする。

どんなにカッコいいラップをしても審査員が評価しなければ勝てない。

それに番組自体もただただ延命措置をとっているだけのような印象で、それにカッコいいラッパーたちが擦り減らされていくのが残念でしょうがない。

一度観覧に行った人なら分かるけど、バトル後のコメントは勝敗がついてから全ラウンド分まとめて解説している。

だから、1ラウンド後の解説の時の表情で何となく勝敗の予想がついてしまうものなのだが、ここまで分かりやすい回も初めてだった。

FORKさんの呆れたような、落胆したような表情。

語れるほどHIPHOPのことなんて詳しくは知らないけど、カッコいいラッパー達を番組の存続のために駒のようにすり減らして、果たしてそれはHIPHOPのためになっているんだろうか。

このマンネリを打破するために、ただ出すラッパーを変えてモンスターたちに負担を強いるのはまた違うんじゃないか。

HIPHOPを生かすためにあるはずの番組が、番組が生き残るためにHIPHOPを殺しているようにしか見えない。

 

システム変えるなり、審査員変えるなりして工夫してちゃんとした器をつくった上で、カッコいいラップを地上波で見せてくれることがフリースタイルダンジョンの意義じゃないのか。

焚巻が初めて般若に到達した、パンチラインフェチズがあと一歩まで迫った、晋平太が死闘の末完全制覇した、あの熱いドラマはもう無い。

ただ形骸化した番組だけが淡々と続く。

今回の件は特に賛否両論あるのか、ツイッターのタイムラインでも意見が真っ二つに分かれているよう。

擁護派の意見はどれも「笑えた!面白かった!最高!」みたいなものばかり。

前回の『THE BATTLE OF SUPER ROOKIE』を見て「神回だ!」と騒いでいる人たちを見ている時も思ったけど、これがメインストリームになりつつあるなら本当に抜いた刀をそっと収めるしかないんだろうなぁ。

もう俺が好きだったころのフリースタイルダンジョンは無くなってしまったんだなぁ、とただただ残念。

まあ一番すごいのはステージに立っているラッパーたちなんですけどね。

あまりに残念だったので一視聴者の感想として。

 

ただ、もう十分役目は果たしたんじゃないしょうか。

 

【次週放送分の感想はコチラ】

呂布カルマ2代目モンスター最後の砦となるか。初の4thBATTLEで進撃ストップ。

2018.12.05

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ABOUTこの記事をかいた人

よざっち

神奈川生まれ、沖縄育ちの30歳。 中学・高校時代は卓球部で汗を流し、大学時代はサークルでミュージカルに熱中していました。 今はイベントスタッフと書店員の仕事で生計を立てるフリーター。 トラベラーズノートやほぼ日手帳などの手帳も大好きです。   >>詳しいプロフィール >>よざっちの欲しいものリスト