(この記事は2018年9月11日にnoteで公開した記事です。)
「探偵が早すぎる」が面白い。
ドラマもいいけど、原作小説の方がもっと面白い。読んでない人は是非読んでほしいなぁと思う。
この物語の面白い所は探偵が事件が起こるのを未然に防ぐ、その早さ。
まだ行ってすらいない犯行を防がれ、さらにお仕置きを受ける犯人には思わず同情してしまうほど。
この早すぎる探偵が、これから行われる犯行を未然に防ぐために大事にしているのが、ほんの些細な違和感。
1つの些細な違和感をとっかかりにして芋づる式に謎を解いていってしまうんです。
「そんなことでトリックに気づくの?!」
というくらいメチャクチャ細かい部分から、いつもトリックを暴いてしまうんだけど、一応筋は通っているから納得はできる。
まあ、これはあくまでもフィクションだけど、リアルでも何気ないことに目を配って些細な違和感も見逃さないというのは何かを発想する上で大切な事だなぁと思っていたわけです。
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そんなことを考えてから数日たったある日、僕の働く書店におばあさまがご来店になりました。
そのおばあさまは雑誌を2冊、計1120円お買い上げになったのですが、これだけ聞くと、まぁ普通の話。
なんですけど、このおばあさま1つだけ変わったところがありました。
その変わったところというのが、
支払いに出した小銭が冷えていたんです。
それもキンキンに。
もう涼をとれるくらいに冷たいのです。
些細な違和感どころか、しっかりとした違和感。
これはもう話を盛ってるとかじゃなくて、本当にさっき冷蔵庫から出してきたのかな、くらい冷えていたんですよ。
あまりの冷たさに危うく「冷たっ…」と声がもれそうなのをすんでのところで止めたくらいです。
最初は、ついさっきまでクーラーの効くカフェーとかにいたから小銭入れの中の小銭が冷えちゃったのかなと思ったんですよ。
ただ、熱伝導率の高い10円はまだしも、100円も同じくらい冷たい。
クーラーで100円ってこんなにキンキンに冷えるかね。ってか10円もクーラーでそもそもこんなに冷えるかね。
という事でクーラーの可能性、なし。
となると、次に考えられるのは保冷材の可能性。
近くにケーキ屋さんがあるので、そこでお孫さんにケーキか何か買って、そのケーキについてきた保冷剤に小銭入れがピタリとくっついて、それで冷えてしまったのかな?
と思ったんですが、そういえばおばあさんが小銭入れを取り出したのは自分のポケットから。
とてもケーキを入れるスペースなんてないし、保冷剤だけポケットに入れているはずもなし。という事でこの可能性もなし。
となると、おばあさまそのものがキンキ…なし。
うーん。
と、そんなことをお会計と商品の受け渡しをこなしながら、めちゃくちゃ考えたのですが、結局、小銭がキンキンに冷えている理由は分からずじまい。
おばあさまはそのまま店を後にされました。
それから、数日たちましたが、未だになぜ小銭があんなにもキンキンに冷えていたのか分かりません。
最終手段のGoogle先生に「小銭 冷やす」で聞いてみても返ってくる答えはどれも見当はずれのものばかり。
考えても考えても一向に納得のいく答えは出てきません。
そこで、これを読んでいる皆さんの力をお借りしたい。
ということで世の名探偵の皆さま、
「なぜ、小銭入れから取り出した小銭がキンキンに冷えていたのか?」
この謎が解ける方、どうか教えていただきたい。