(この記事は2018年9月13日にnoteで公開した記事です。)
男はみんな「元カノの成分」でできている。
燃え殻
上手いこと言ったもんだな、と朝8時の秋葉原駅近くのマクドナルドで思いました。
家の近所や職場の近くにマックがない自分にとって朝マックってちょっとしたイベントだったりします。
そんな、たまのイベントできまって俺が頼むのはホットケーキのセット。
あのファストフードのジャンキーさと、だけどなんか贅沢なあの感じが好きなんです。
このホットケーキの食べ方にはちょっとこだわりがあって、
まず、はじめにホットケーキのパックの蓋を開けると、一旦横に並べてバターとホットケーキシロップを全体にかけます。
そして、それからホットケーキをまた元の形に3枚重ねます。
そうすると、まんべんなく味が染みて最後まで味が変わらず美味しいんです。
「そういえば、この方法どうやって編み出したんだっけ?」
そう思って記憶をたどると、
あ、
「コレ、もとは元カノがやっていたやり方だ」
と思い出しました。
いつだったか、八王子のマックで2人で朝マックしている時に元カノがそうやってるのを見て、理由を聞いたら同じように説明してくれたんだった。
そうだった。
自分のやり方だと錯覚するくらい、当たり前のものになっていた習慣。
だけど、それは元々俺のモノじゃなくて与えられたものだった。
男はみんな「元カノの成分」でできている。
悔しいなぁ。
漠然と自分の食べ方だと思っていたものが、元カノから与えられたものだったなんて。
にしても、まさか朝マックのホットケーキの食べ方までインプットされているとは。
まぁ、たしかにこの方が美味いと思うから、これからもきっと続けるけども。
それでも、なんかくやしい。
完全に自分の一部になっていた習慣。
俺はこうして自分をかたちづくる自分以外のものに気づくたびに、こうして元カノを思い出すのだろうか。
というか、そんな風に俺も元カノに影響を与えられたんだろうか。
こんな風に俺の何かも、元カノを形づくる成分として相手の中に残ってたりするのだろうか。
残ってねぇんだろなぁ、きっと。
そう思うと、なんだか余計に悔しくなってきたので残りの大きめのパンケーキを一気に頬張ったのでした。