(この記事は2018年8月30日にnoteで公開された記事です)
道端に手袋がポトっと落ちていた、しかも片方だけ。
こんな手袋を見るたびに思うのが、片手袋だけのマッチングサービスなんてあったら面白いのにな、ということ。
手袋は二つで一つ。
片一方だけなんて、使い道がないわけです。
しかし、使い道はなくとも手袋そのものはまだまだ現役。
なのに、もうお役御免てのはなんだか寂しいじゃないですか。
そこでお見合いみたいに、独り身同士の片手袋が伴侶を探して、そこで新たな手袋としての人生を送るのはどうだろう?
「ああ、あなたも毛糸なんですか。僕も毛糸なんですよ」
「あら、私たち相性ピッタリかもしれませんね」
なんて片手袋同士がくっついていて、新たな手袋として新しい夫婦生活を送る、と。
そんな変なことをいつも妄想しちゃうのです。
ただ、似た材質の者同士はともかく、革手袋と毛糸の手袋のような全く材質が違う片手袋同士がペアを組んだらどうなるのだろう?
一方はツルツル、もう一方はモシャモシャ。
一方は見た目が高級、もう一方は庶民的。
なんだか格差婚のような気がしないでもない。
最初は面白がっていた違いも、だんだんと苦痛になってきたり、それが夫婦間のすれ違いの原因になったり。
そして、それに振り回される子供(手袋をつける僕ら)
そんな事を考えたあとに、手袋を近くのポールにかけました。
そういえば、片手袋を研究している人なんているそうですよ。
面白いよね。
両方揃ってる時はそうでもないのに、片方になると途端に物語が生まれる気がします。