「彼氏にフラれ仕事もクビ。人生詰んだので『成功の経済学』で運命を変えることにした。」を読んでの感想と勉強になったポイント。

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人生とは、くだらないことが一つまた一つと続いていくのではない。

一つのくだらないことが〈何度も〉繰り返されていくのだよ。

出典:仕事は楽しいかね?

仕事は楽しいかね?にもこう書かれてましたが、現状に不満があってもそれを変えるのは結構怖いこと。

実は、人は利益の2倍損の痛みや不安を感じるそうです。

そのせいで現状に不満を抱いていながらも、それを変えることを怖がってしまい、その結果、現状維持してしまう。

この大きな変化や未知のものを避ける「現状維持バイアス」があるので、今を変えようと思っても中々簡単に動き出せないんだそう。

 

じゃあ、そんなバイアス(先入観・偏見)をどうやって外したらいいのか?

それを知るのにめちゃくちゃ勉強になったのが、今回読んだ「彼氏にフラれ仕事もクビ。人生詰んだので「成功の経済学」で運命変えることにした。

タイトル長いし、表紙は可愛らしい女の子のイラストだしで、ラノベの類かなと思ったけど、ものすごい分かりやすいビジネス小説です。

まだ読んだことはないけど、「もしドラ」もこんな感じなのかな?

 

経済学と聞くと、ちょっと堅苦しそうで敬遠したくなるけど小説形式なので読みやすい!

そして、知ってると日常生活が生きやすくなる知恵が満載なので是非読んで欲しい1冊です。

今回も個人的に勉強になったポイントをまとめてみました。

目次

カイロス時間とクロノス時間

クロノス時間とは、時計の針通りに進む時間。

それに対し、カイロス時間とは何かに夢中になったりしてあっという間に過ぎたと感じるような時間。

古代ギリシャではこの2つの時間があると考えられて、特にカイロス時間を重要視していたようです。

作者の柊りおんさんのブログでも書かれていますが、充実した人生を送る為には、いかに「カイロス」の時間を増やせるか、または持てる道を選ぶかが大事になってきます。

参考:「クロノス時間」と「カイロス時間」|柊りおんHP

このカイロス時間の考え方は吉田尚記さんの没頭と同じようなものだと思います。

[blogcard url=”http://wp.me/p71G3A-40r”]

言葉の表現の仕方に違いはあれど、夢中になる時間の大切さは古代より重視されていたんですね。

自分の思いこみから抜け出すには、反する事実を集める。

誰でも、自分の言ってることが正しいって信じたいんだ。都合のいい情報ばっか集めて、自分の思い込みを補強するのを『確証バイアス』っていう。

出典:本書p37より

これがかなり個人的にショックだったんですが、今自分を苦しめている思い込みは自分が補強したものという事。

人はそれがポジティブなものであれ、ネガティブなものであれ「自分はこうなんだ」と信じたものを正当化したいがために、思い込みを強める

情報を集めていくそう。

 

ガーン。まさに今の俺だわ。

そう言われると、過去にあったショックな出来事をきっかけに自分で似たような事例を集めて自分を縛っている気がする。。

しかも、この確証バイアスの大変なとこは、自分の感情と結びついてるから客観的な事実よりも強いんだそう。

 

じゃあ、そんな確証バイアスから抜け出すにはどうしたらいいのか?

その対策が「思い込みに反する事実を集める」ことだそう。

より詳しく言うと、自分が思い込んでいる事に当てはまらなかったり、まったく逆の事実を証拠として集めてみる。

そうする事で同じ事実でも違う視点から物事が見られるようになるんだとか。

これはいろんな事に応用が利くんじゃないかな。

1つの出来事に対して、2つ以上の事実を用意して様々な視点から眺められると、客観的になれそう。

よく「ネガティブな出来事をプラスにとらえろ」なんて言うけど、無理くりプラス要素をひねり出して自分を納得させるより、事実を集めるというのは抵抗もなくていいよね。

「損失回避」と「保有効果」に惑わされて、大事なものを見失わない。

この記事の冒頭にも書いたけど、人は損が大嫌い。同じ額を損するのは同じ額を得をする2倍痛く感じます。

そして、さらに今持っているものをそれまでにかけた時間やコストから実際の価値より高く見積もり手放したくないと思います。

この心理をそれぞれ「損失回避」「保有効果」というそう。

これにより、人はそこまで欲しくないものを何となく持ち続けてしまうそうなんです。

ダメな恋人と別れられない心理とか、イヤだけど辞められない仕事って多分この心理から来ているんだろうなぁ。

 

この解決策として挙げているのが、

今持ってるもの<A>を、もう1つの<B>と天秤にかけて、どちらがより強く欲しいか考えるというもの。

 

AもBも両方持っているという前提でどっちをより欲しいかを考えると、冷静に判断できるようになるそうです。

これはモノや仕事、人間関係あらゆる場面で使えそう。

感情の奴隷にならない方法。

何かにカッとなってしまった時、つい怒ってしまう。

そんな時に思い出したいのは怒りってのは見せかけの感情だということ。

怒りというのは表面の感情で、実はその奥に『不安・淋しさ・焦り・疲れ』他のネガティブな感情が隠れているんだそう。

確かに言われてみると、自分の中にこういったネガティブな感情がある時って何でもない言葉や行動で怒りがち。

これは自分にも相手にも言える事で、怒りの奥にどんな感情が隠れているか?

それを考えることで自分の時はそれを素直に伝えればいいし、相手の時はその感情に寄り添える言葉を言えばいい。

 

特に家族、恋人などの親密な関係の場合、そのまま怒りをぶつけてしまう事が往々にしてあると思うので意識するだけでだいぶ変わると思う。

俺はこれを意識する事で、カっとなってもすぐ怒らなくなりました。

ベストにこだわると身動きが取れなくなるから、やりたい事を優先しよう。

これまた、かなりタイムリーな話題。

何か行動を起こそうとする時、同時にもしそれにかける時間とお金を別に使ったらどうなるか?を考えてしまうんだそう。

これを本では未来のタラレバ「機会費用」と呼んでいます。

もちろん考えることは悪くない。

だけど、考えすぎると逆に身動きが取れなくなるだけ。

未来を正確に予想しようとせず、やりたいことを探求しろ。そこで最善を尽くせ。とこの本では言っています。

 

これは本当にその通りですよねー。

ベストに拘ると、身動き取れなくなるのも経験済みだし、そうやって動かなくなってくるとより損するのが怖いから、よりベストを探すようになってもう負のスパイラルに陥るんですよね。

「手ぶらで生きる」にもあったけど、ある程度吟味したらさっさと買う、捨てるをした方がよさそう。

[blogcard url=”https://yzkzk365.com/2018/05/03/minimalist/”]

選択肢はベストよりもベターで、選んだもので全力を尽くすのがいいのかも?

まとめ

  • 変化して生じる損失を過大に見積もる『損失回避』
  • 今あるものの価値を実際より多く見積もって、手放せなくなる『保有効果』
  • 「〜だったら」と他の選択肢と損得を比べる『機会費用』

この三つが、私たちから変化する力を奪う。

出典:本書p152より

この3つが現状を変えようとする僕らの行動力を奪うそう。

これを知ったからといって「ハイ、分かりました」とすぐに現状を変える事は難しい。

だけど、これを知っているのと知らないのでは大きく違うと思う。

自分の性格と思ってたものが、実は単なる人間の思考のクセだと分かれば一歩踏み出す勇気も出てくる。

この本を読んだだけで運命を変わるとは思わないけど、読んで行動することで確かに自分を変えられそう。

 

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