初めての出来事や将来の事に対して感じてしまう不安。
不安を感じるということは決して悪い事ではないと僕は思いますが、不安を感じすぎるのは考えもの。
頭の中がぐるぐるとネガティブな気持ちにとらわれると動けなくなってしまいます。
そんな時にオススメなのが美しい所作を心がけること。
美しい所作には心を落ち着ける効果があるそうです。
美しい所作は心と体にいい
東大の教授であり、救急医療の現場で働いてきた医師でもある矢作直樹さんによると、
「美しい所作は心にも体にもいい」
そうです。
同じことを書道家の武田双雲さんも著書の中で書いています。
美しい所作というのは舞踊や茶道のような伝統芸能のようなものをイメージしてしまうかもしれません。
でも日常のなにげない動きの中にも美しさはあるんです。
たとえば、
コップを静かに置く、ドアを静かに開けるなど、落ち着いた動作は美しい所作だそう。
やってみて思いましたが、丁寧で落ち着いた所作を意識すると自分が今までどれだけバタバタと忙しく動いてたか分かります。
ていねいに、おちついて動く。
これが心を落ち着けるのに効果的です。
美しい所作のコツは余韻と一回一動作
ちなみに矢作さんによると、動きの余韻を感じることが美しい所作につながるとのこと。
それとこれは僕個人の考えですが、茶道の基本でもある一回一動作を加えると、よりよくなると思います。
この二つに共通するのは今していることだけに最後まで集中すること。
そうすると自然と意識は今、そして自分に向いて、心を落ち着かせてくれます。
ドアも見ずバーンと閉めたり、スマホを見ながらモノを取るというようなことはしないという事です。
さすがに1日中ずっと集中するのは難しいにしても、時間を区切ってその時間だけ取り組むというのも良さそう。
美しい所作というのを意識するだけで、
- 今に集中できる。
- 自分の所作に意識を向けることで自分の体の状態を知る事ができる。
などのメリットがあります。
体の動きが心の状態に影響を与えることは科学的に証明されている。
僕らは不安や恐怖などのネガティブな気持ちを感じた時、よく笑顔になれば気分も明るくなると言います。
でも、ひとの気持ちを動かす力は表情よりも手足の動きの影響のほうが強いそう。
楽しい気分になるためには、笑顔でいるよりも楽しそうな動きをする方が効果的と科学的に証明されています。
手足の動きは、
表情よりもさらに優位に感情を動かす
=楽しそうな動きをすると、楽しくなってくる。
『科学的に元気になる方法を集めました』より引用
「こわい!」と感じると手や足が震えたりするように、心で感じた感情は動きとして体にあらわれます。
ということはまたその逆もしかり。
自分が感じたい感情の動きをすれば、心は自然とそうなってくるんです。
なので、この美しい所作を意識するというのは科学的にも理にかなっています。
所作の美しい人はかっこいい。
そして何より所作が美しく、常に動きがきれいで余裕がある人は年齢性別問わずかっこいい。
美しい所作は心を落ち着かせて、かつ余裕や品の良さを演出する事もできるのでおススメです。
まずは、背筋を伸ばす、ドアを静かに閉じる、などの簡単なことから始めてみてはいかがでしょう?
参考書籍
自分を休ませる練習/矢作直樹著
人生、余裕で生きる極意/武田双雲著