放送前からすでに話題となっていたT-PABLOW戦。
バトル内容というよりも、そもそも放送できるのか?という過激さだったようで個人的にどんなもんかと思ってたんだけど、やはり無理だったらしくカットされていたらしい。
現地に観覧に行った人の話だと、バトル後さらにもうひと悶着あったらしく、その部分は丸ごとカットされてたとのこと。
あれでも正直かなり衝撃だったのだけど、あれを上回るとなると、そりゃ地上波は無理ですな。
いや、しかし楽しみにしていたのだけど、正直なところ、前のサ上、漢さんのバトルとは違って、なんとも言えない複雑なバトルだった。
ビートモクソモネェカラキキナ
2人の勝敗を決めたROUND2のビートは
ビートモクソモネェカラキキナ2016REMIX Feat,Zeebra&AK-69/DJ RYOW
そのビートのタイトル通りビートもクソもなかった今回のT-PABLOW(TKda黒ぶち、上手い事言ったなぁ。)
判定中も絶えず何かを言い続けるT-Pablow。
モンスタールームでR-指定が「怖っ」と思わず発して、一同が「落ち着こう」と口にするくらいピリピリした今回のバトル。
個人的には最近T-PABLOWvs烈固のバトルを見返して、そのフロウの応酬に改めて「すごいなぁ」と聞き惚れていただけに今回のT-PABLOWは残念だった。
もしかしたら、これで見納めかもしれないのに、これで終いだとしたらかなりもったいない。
でも、一方で不謹慎かもしれないけど、最近の高校生ラップ選手権みたいなスポーツのような感じじゃなく、MCバトル本来の姿が見れたような気がして個人的には面白かった。
フリースタイルダンジョン初期の、まるで地下の闘技場でのバトルを見ているようなあの感覚。
自分の住む世界とは違う世界を覗いてしまって、怖いけど見てしまうみたいなあんな感じを思い出した。
前に何かで読んだけど、元々はギャングの抗争の代理戦争のようなものが始まりで「抗争で血を流すよりも、どっちが上手いラップしたかでケリつけようぜ」ってなっていったのがMCバトルの始まりらしい。
僕はフリースタイルダンジョンから見だしたニワカだけれども、いろいろ動画見たりビートから興味を持って、音源も聴いたりするようになって思うのが、なにか内に秘めた暴力性だったり、ルサンチマンだったり、何か鬱屈した思いっていうのがある人の吐く言葉の方が面白いし、それこそ言葉の重みがある気がする。
凄めば、脅せばいいというわけではなくて、こんなものを抱えた上でそれをライムやフロウといったスキルのフィルターを通して言葉を吐いてるのだと思うと、今までのバトルの見方も変わってくるし、正直T-PABLOWってすげーなと思った。
形は違えど互いの、ラップに、そしてHIPHOPに対する思いがぶつかりあったりして、前の2戦とは違った熱さがあったと思う。
ちなみに毎週楽しみにしてるこちらのブログにT-PABLOWと晋平太のHIPHOPの考え方の違いに関して書かれていて「なるほど」と納得。
[blogcard url=”http://selfishblog.blog.jp/archives/2503598.html”]
一部始終流せないにしても、上手く剪定してあのシーンを流したのはすごいと思うし、これはこれでアリだったんじゃないかな。手を出してしまったのは残念だったけど。
それよりも今回は見た後の視聴者の盛り上がりについて、いろいろ言いたい。
感想はそれこそ賛否両論で主に『否』の方が多いわけですけど、その中で本人のツイッターアカウントにわざわざリプライを送った人がいるとのこと。
個人の範囲で感想を言うならまだしも、詳しい事情も知らないのにわざわざ本人に暴言を吐きに行くってすごいなって思って。
手を出してしまったことを擁護するわけではないけど、もしかしたらT-PABLOW側にもきっと何かあったかもしれないじゃないですか。
だって恒例のバトル前のVTRでも穏やかに「楽しみです」と言ういつもの好青年ぶりだったし、
DOTAMA戦の時にも感謝を伝えるほどリスペクトしていたのに。
感謝を伝えに来たぜ あんた達が時代俺までやってくれたから
フリースタイルダンジョン、高校生ラップ選手権みたいなイベントが出来たと思ってるよ
DOTAMA それに晋平太 R-指定だって皆そうだ
俺が何言いてえかっつうとよ 地方の小箱のバトルイベントの一回戦負けしたB-boyもリスペクト送るぜ
フリースタイルダンジョン season1 Rec4-3 DOTAMA vs T-PABLOW戦より
もしかしたら、その前のサ上、漢戦を見ていて、T-PABLOW的によっぽど腹に据えかねる何かがあったんじゃないだろうか?そう思っちゃうんですよね。
仮にだとしても、手を出すのは下の下だと思うのだけど、個人の範囲で感想を言う分にはかまわないけど、それをまるで鬼の首をとったかのようにあげつらって、自分の中の正義を振りかざして攻撃するのはどうなのかと思う。
この前、ワイドナショーに出てた髭男爵の山田ルイ53世も言ってたけど、
「その厳しい目、自分自身の人生に向ける勇気ある? 」
[blogcard url=”http://www.narinari.com/Nd/20170644352.html”]
批判される覚悟持ったうえで、人前に出てパフォーマンスして、それを見て楽しんでる時点でこちらが負けてるんだから、感想は自分の範囲でとどめておけばいいじゃない。
それをツイッターで本人のアカウントに暴言を送っている方々の方がダサいのではないかと。
せっかく面白い文化、番組だと思って毎週楽しみにしているのでマナーのない方々のせいで台無しになるのは嫌だなぁ。見る側のマナーっていうのも大事だよね。
そして来週はいよいよRー指定戦!
聞くところによると、R-指定は何でも直接対決では一度も勝ったことがないらしいじゃないですか。
今回の件で一気に観客側が晋平太に流れたと思われる中、どう戦うのか?
また次の1週間が待ち遠しいです。
早く来週の火曜日が来ないかなぁ。