ラッパー椿のジェンダーレスを巡る発言に感じた違和感。行き過ぎた正義は危険だと思う。

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もう世間的には終わった話題なのかもしれないけど、読み返してやっぱりモヤモヤしてしまったので書いてみる事にした。

椿の言いたい事も理念も理解はできるけど、女性蔑視と戦うラッパーという持ち上げられ方で、一方的な議論ばっかされてるのに違和感を感じてしまいました。

話題になったフリースタイルダンジョンでの呂布カルマVS椿のミソジニー発言を巡る論争。

ただフリースタイルダンジョンで椿も呂布カルマのことを割と差別的なディスを繰り広げていた気がします。

それに別にMCバトルじゃなくて、音源やライブや色々あるはずなのに、ディスりあうという事が前提の場に出てきて自分の発言には無頓着で女性蔑視発言だけに過敏に反応するのはどうなのか。

大義を掲げれば、何をしてもいいわけではない。これは一般社会にも言える事だと思います。

目次

椿の発言は性差別ではないのか?

違和感を感じた最初はバトルの最初に椿が「クソ加齢臭」と呂布カルマをディスした事。

このディスについて、差別だと批判されたことに対して椿は「あれ意味わかんないすよね(笑)」と言っています。

たしかに直接的なディスに比べると、「加齢臭」という言葉は少し違うのかもしれません。

ただここで大事なのって、あれを差別と感じる人がいたという事だと思うんですよ。

言った人がそういう意識を持ってなくても、それが性差別になっている。

そういう偏見や差別に対して戦うと言っている人が、自分の発言になると無頓着で考える事もなく「あれは違うから」とバッサリ切ってしまった。

これは問題だと思うんです。

もしもそういった差別と戦うなら、自身の中のそういう視点にも注視するべきだと思うのは期待し過ぎなのかな?

でも、仮に目指すゴールがジェンダーレスだったり、性差別のない世界だったら自身の中にもあるかもしれない差別にも目を向けた方がいいと思うんですよね。

なんだか言ってることとやってることとのずれに違和感がありました。

ミソジニーと戦うなら、主張を徹底してほしかった。

俺もそんなに知識があるわけではないけど、別にHIPHOPはMCバトルだけじゃないはず。

音源やライブなど戦うフィールドは色々あると思うんです。

そこをあえて、ディスりあうという事が前提のMCバトルという場に出てきた。

その理由の中には今のバトルブームから来る影響力もあっての事だと思います。

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ただ、自分の発言には無頓着で、女性蔑視発言だけに過敏に反応するのはどうなのかと思わずにはいられません。

バトルに出るからには勝ちたいだろうし、売り言葉に買い言葉でつい出てしまうのは仕方ないけど、せめて主張は貫いてほしかったというのが正直なところ。

掲げている理想は理解できるものだと思います。

だけど、これではミソジニーという言葉が私怨のためだったり、自身のブランディングのように使っているように見えてしまうのが残念。

その点で言うと、呂布カルマの方が主張は一貫していたと思います。その発言の是非はともかくね。

大義名分を振りかざすのは危険。

この記事で言いたいのは決して呂布カルマを擁護したいわけではなく、椿の言っている事は間違っているということでもなくて。

ただ行き過ぎた正義って怖いなと。

もちろん、最初に紹介した新聞記事のように女性蔑視の色が強いのは事実だと思う。

でも自分の事を客観的に見られず、大義名分を振りかざして自分から他人を攻撃して回る。

物事の一部分しか見ず盲目的に信じて、一個人を寄ってたかって攻撃するのは差別じゃないのかな?

正直言いたい事は呂布カルマのこのツイートに集約されてます。

世の中を変えたいというよりも「お前が間違っているんだから訂正しろ!」と自分と違う意見を叩き潰したいだけに見えてきちゃうんですよね。

特に、今回のフリースタイルダンジョンの発言に関しては実際に放送を見てない人が騒いでいるようにしか見えなかった。

女性差別と同じくらい、この姿勢も問題なんじゃないだろうかと。

他の人はどうか知りませんが、

「自分が正義だ!だから絶対間違っていない!」という人より

「自分は間違ってるかもしれない。けど、自分はこう思っているから言う」という人の言葉の方がが信用できるなと俺は思います。

仮に自分の信じているものが正しいとしても、相手に何を言ってもいい権利なんてどこにもないのにね。

もしかしたら自分もこんな思い違いをしていないだろうか。気をつけようっと。

(敬称略)

追記

今回のことに対してこんな意見もありました。

この方の意見は男尊女卑とかいったものとは違う、MCバトルというものの文化の観点からの考え方を提示してくれています。

まさしくその通りと思うんですけど、女性が絡んでくるとやっぱ難しいところですね。

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